要点:LinkedIn 広告はどう配信するか?
LinkedIn 広告は Campaign Manager で配信します。流れは、1. 広告アカウントを作成して会社ページと連携、2. サイトに Insight Tag を設置してコンバージョンを追跡、3. 目的に応じて広告の目的を選ぶ、4. 地域・企業・業界・役職・年数でオーディエンスを設定するか、ターゲット企業のリストをアップロード、5. 広告フォーマットを選ぶ、6. 予算と入札を設定(1 日の最低額は 10 米ドル)、7. 公開後はターゲットアカウントの反応と有望リードで成果を測る、です。

始める前に準備する 3 つのこと
会社ページ
スポンサードコンテンツ広告の多くは会社ページの名義で表示されます。ページの会社紹介・ロゴ・URL を先に整えておけば、相手がクリックしたときに御社が何者かわかります。
ターゲットアカウントのリスト
まず入り込みたい企業を洗い出し、少なくとも業界・国・社名を揃えます。リストが明確なほど、その後のオーディエンス設定が楽になります。
価値のあるコンテンツ 1 つ
仕様比較・選定ガイド・技術ホワイトペーパー・活用事例など。技術系のバイヤーが情報を残す見返りは、判断の助けになるコンテンツです。
LinkedIn 広告入門:7 つのステップ

Campaign Manager の広告アカウントを作成
個人の LinkedIn アカウントで Campaign Manager にログインし、広告アカウントを作成して通貨と支払方法を設定し、会社ページと連携します。通貨は作成後に変更できないため、よく考えておきましょう。
Insight Tag を設置
LinkedIn が提供する Insight Tag をサイトの全ページに入れ、「問い合わせフォームの送信」「仕様書のダウンロード」をコンバージョンに設定します。このステップがないと、クリックしか見えず、誰が本当に要望を残したかがわかりません。サイトを見た人へのリターゲティングもできるようになります。
広告の目的を選ぶ
目的によって、LinkedIn がどんな人を探すか、どう課金するかが決まります。装置メーカーが最もよく使うのは「ウェブサイト訪問」と「リード獲得」で、下の対照表をご覧ください。
オーディエンスを設定
地域は必須で、ほかは企業(社名・業界・規模)と職歴(役職・職務・年数)を組み合わせます。マッチオーディエンスも使えます:ターゲット企業のリスト(最大 30 万社)のアップロード、連絡先リストのアップロード、サイトを見た人へのリターゲティング。
広告フォーマットを選ぶ
シングルイメージ・カルーセル・動画・ドキュメント広告・メッセージ広告・テキスト広告。技術製品ではドキュメント広告がよく使われます。LinkedIn 上でカタログやホワイトペーパーを直接プレビューしてもらい、完全版が見たければ情報を残してもらう形です。
予算と入札を設定
1 日の予算は最低 10 米ドル。入札方法には「最大配信」(自動)、「上限単価」、「手動入札」があります。最初は自動入札でデータをため、実際のコストを見て調整できます。
公開、レポート確認、調整
最初の 1~2 週間はシステムに学習させ、毎日設定を変えないようにします。その後、オーディエンスと素材を比較し、有望リードを生む組み合わせに予算を集中させます。
広告の目的はどう選ぶか?
| 広告の目的 | 向いている場面 | 装置メーカーでの使い方 |
|---|---|---|
| ブランド認知 | より多くの人に会社を知ってもらう | 新市場への参入、展示会前の告知 |
| ウェブサイト訪問 | サイトに人を連れてくる | 製品ページ・技術記事へ誘導 |
| エンゲージメント | 投稿へのエンゲージメントとフォローを増やす | 会社ページの運営 |
| 動画再生 | 動画を最後まで見てもらう | 装置の稼働、デモ動画 |
| リード獲得 | LinkedIn のフォームでリードを直接集める | 仕様書・ホワイトペーパーと引き換えに連絡先を得る |
| ウェブサイトコンバージョン | サイトで指定の行動を完了してもらう | サイトでの問い合わせ・評価の予約(Insight Tag の設置が前提) |
オーディエンス設定の例:半導体装置の部品
以下はイメージの例で、実際の設定は製品と市場に合わせて調整します:
| 項目 | 設定 | 理由 |
|---|---|---|
| 地域 | 日本、台湾 | まず 1~2 市場に集中 |
| マッチオーディエンス | ターゲット企業のリストをアップロード(ウェーハ工場・OSAT・装置メーカー) | 予算を調達の可能性がある企業だけに使う |
| 職務 | エンジニアリング、オペレーション、調達 | 技術系の意思決定者と調達は分けて設定 |
| 年数 | シニア以上 | インターンと新人を除外 |
| 除外 | 自社の社員、競合、既存顧客 | 予算の無駄を避ける |
オーディエンスの規模:LinkedIn は配信に最低 300 人を求めており、公式には 5 万人以上で効果が安定するとしています。B2B のニッチ市場では推奨値に届かないことが多く、その場合は「精度」と「量」のどちらを取るか決める必要があり、近い国や職務を 1 つのグループにまとめることもできます。
LinkedIn 広告と Google 広告はどう役割分担するか?
| 比較 | Google 広告(検索広告) | LinkedIn 広告 |
|---|---|---|
| 接触する人 | 解決策を検索している人 | まだ探し始めていないが条件に合う意思決定者 |
| 絞り込み方 | キーワード・地域・言語 | 企業・業界・企業規模・役職・年数 |
| 向いている段階 | ニーズが生まれた段階で、引き合いを受け止める | ニーズの育成、特定のターゲットアカウントへの浸透 |
| クリック単価 | キーワードの競争による | 通常は高め、精密な絞り込みとコンテンツの質が鍵 |
どちらか一方を選ぶものではありません。一般的には、Google ですでに探している人を受け止め、LinkedIn でターゲットアカウントに探し始める前から御社を知ってもらいます。
LinkedIn 広告の成果はどう見るか?
- クリック率(CTR)→ターゲットアカウントのうち何社が見て、反応したか
- リードの数→リードのうちニーズと仕様が合う割合
- クリック単価→有望商談 1 件あたりのコスト
- 投稿のいいね数→技術打合せに進み、見積まで至った案件数
初心者が犯しがちな 5 つのミス
- オーディエンスを広げすぎる→ターゲット企業のリスト+職務+年数で絞り込む
- Audience Network をデフォルトのままオン→LinkedIn だけに表示したいならオフに
- 素材を 1 つしか入れない→2~3 の素材を同時にテストし、成績の良いものを残す
- ブランド動画で技術系のバイヤーを狙う→仕様比較・事例・ホワイトペーパーに切り替える
- クリック率だけを見る→ターゲットアカウントの反応と有望リードを見る
よくある質問
LinkedIn 広告はどう始めればよいですか?
Campaign Manager にログインして広告アカウントを作成し、通貨と支払方法を設定して会社ページと連携します。サイトに Insight Tag を設置し、広告の目的を選び、オーディエンスを設定し、フォーマットを選び、予算と入札を設定すれば公開できます。
LinkedIn 広告は最低いくらかかりますか?
LinkedIn の規定では、新しいキャンペーンの 1 日の予算は最低 10 米ドルです。実際の費用はオーディエンスの規模・競争・コンテンツの質によるため、まず小さな予算でテストし、有望リードを生む組み合わせに予算を集中させることをおすすめします。
LinkedIn 広告のオーディエンスはどれくらいの規模にすべきですか?
LinkedIn は配信に最低 300 人を求めており、公式には 5 万人以上で効果が安定するとしています。B2B のニッチ市場では推奨値に届かないことが多いため、近い国や職務をまとめ、精度と量のバランスを取ります。
B2B 装置メーカーに向いている LinkedIn 広告のフォーマットは?
ドキュメント広告とシングルイメージ広告がよく使われます。ドキュメント広告なら LinkedIn 上でカタログやホワイトペーパーを直接プレビューしてもらい、完全版を見たければ情報を残してもらえます。リード獲得フォームと組み合わせれば、氏名・会社・役職を直接受け取れます。
LinkedIn Audience Network はオンにすべきですか?
Audience Network は LinkedIn 以外の提携サイトやアプリに広告を配信するため、リーチは増えますが質の管理が難しくなります。B2B の技術製品で予算を LinkedIn 上の専門家に集中させたい場合は、通常オフにします。
広告だけではない:B2B ソーシャルマーケティングとの組み合わせ
広告を止めれば露出も止まりますが、会社ページや社員のアカウントのコンテンツは残ります。B2B ソーシャルマーケティングのやり方は、会社ページで技術記事・事例・展示会情報を定期的に発信し、営業やエンジニアが個人アカウントで専門的な見解を共有して、ターゲットアカウントの担当者とつながることです。広告は新しい人へのリーチを、ソーシャルのコンテンツはクリックした相手に「わかっている」会社だと見てもらう役割を担います。