Case Study|Convenience Store HVAC Energy Saving

コンビニ空調の省エネ実測:24 時間営業店で、近い外気温で約 7% 削減

24 時間営業のコンビニチェーン店舗で、既設の天井カセット 4 方向吹出の空調 2 台にそれぞれパッシブ型省エネパネルを 1 枚追加。設置前後それぞれ 14 日間連続で測定し、電力量を 1 分ごとに記録したうえで、気象観測所の外気温データと照合して天候の差の影響を除きました。

現場コンビニチェーン店舗(匿名)
規模天井カセット 4 方向吹出の空調 2 台、定格合計 6 kW
対策室内機 1 台につきパッシブ型省エネパネル 1 枚、電源不要
天井カセット 4 方向吹出の室内機の還気グリルに追加したパッシブ型省エネパネル
省エネパネルを室内機の還気側に設置
外気温帯ごと|25~33°C9/9すべての温度帯で設置後に電力量が減少
近い気温の 2 日間|時間ごとの比較6.95%1 日の電力量 44.58 → 41.48 kWh
14 日間の総電力量|天候の影響を含む17.05%設置後の期間は外気温が約 1°C 低く、上限値とみなす

要点:24 時間営業の小さな店舗で、どれだけ節電できたか?

24 時間営業のコンビニチェーン店舗で、既設の天井カセット 4 方向吹出の空調 2 台にそれぞれパッシブ型省エネパネル(空調省エネパネル)を 1 枚追加しました。空調の交換も電源も不要で、営業にも影響しません。設置前後それぞれ 14 日間連続で測定し、外気温帯ごとに比べると、25~33°C の 9 区間すべてで電力量が減少。外気温の近い 2 日間を時間ごとに比べると、1 日で 6.95% の省エネでした。14 日間の総電力量は 17.05% 減りましたが、設置後の 2 週間は平均外気温が約 1°C 低かったため、この数字には天候の助けが含まれます。私たちはこれを上限とみなし、主な結論とはしていません。

なぜコンビニの空調から改善する価値があるのか?

コンビニは年中無休で 24 時間空調をつけたまま、しかもドアは頻繁に開閉するため、空調はほとんど休む暇がありません。1 店舗の空調台数は少なくても、チェーンなら数千店規模。1 店ごとに少しずつ削減すれば、合計では大きな額になります。

空調を新しくする

  • 設備費と工事費が高い
  • 店舗の休業や夜間工事に合わせる必要がある
  • 数千店を一度に入れ替えるのは難しい

既設空調に省エネパネルを追加

  • 室内機の還気側に直接取り付け
  • 電源不要、配管の変更もなし
  • 営業中でも設置できる
  • まず 1 店舗で試し、データで展開を判断

今回の試験の目的は、実際に営業している店舗で、「小型で終日運転」の空調に対する省エネパネルの効果を確認し、他店舗への展開の判断材料にすることでした。

測り方:設置前後それぞれ 14 日間、さらに天候の影響を除く

試験条件
項目内容
設置前の測定2025/6/18 ~ 7/1、計 14 日間(336 時間)
設置後の測定2025/7/3 ~ 7/16、計 14 日間(336 時間)
測定時間帯毎日 0:00 ~ 23:59(24 時間)
空調の設定冷房モード・設定温度 26°C・風量自動(前後とも同じ)
空調の機種天井カセット 4 方向吹出 2 台
測定内容電力量は 1 分ごと、店内温湿度は 3 分ごとに記録。外気温は気象観測所のデータと照合

コンビニの電力は毎日、天候・客数・作業時間帯の影響を受けるため、総電力量だけで比べるのは公平ではありません。そこで総電力量に加えて、天候の影響を除く 2 つの比較を行いました:外気温帯ごとの比較と、外気温の推移が近い 2 日間の時間ごとの比較です。

室内機の還気グリル上のパッシブ型省エネパネル
省エネパネルを室内機の還気グリルに設置
コンビニの天井にある天井カセット 4 方向吹出の空調 2 台
店内の天井カセット 4 方向吹出の空調 2 台(赤丸部分)

14 日間の総電力量:17.05% 減少、ただし天候の助けを差し引く必要がある

期間平均外気温総電力量
設置前(6/18~7/1、14 日間)30.63°C743.60 kWh
設置後(7/3~7/16、14 日間)29.57°C616.83 kWh
差−1.06°C−126.78 kWh(−17.05%)

設置後の 2 週間は、平均外気温が設置前より 1.06°C 低くなっていました。外が涼しいほど空調はもともと電力を使いません。そのため 17.05% の一部は天候によるもので、私たちはこれを効果の上限とみなしています。以下の 2 つの比較が、天候の影響を除いた結果です。

外気温帯ごと:9 つの温度帯すべてで設置後に減少

1 時間ごとのデータをその時の外気温で区分し、同じ温度帯の中で設置前後の平均電力量を比較します。つまり「同じくらい暑いとき」にどちらが省エネかを比べるものです。

外気温別の平均電力量(単位:kWh)

外気温25°C26°C27°C28°C29°C30°C31°C32°C33°C
設置前0.721.651.042.372.882.503.193.955.24
設置後0.551.250.611.902.662.122.172.784.73
差−0.17−0.40−0.43−0.47−0.22−0.38−1.02−1.17−0.51
減少率−24%−24%−41%−20%−8%−15%−32%−30%−10%

25~33°C の 9 つの温度帯すべてで設置後の平均電力量が減少し、減少率は 8%~41% でした。温度帯ごとに時間数が異なるため、減少率を単純平均して 1 つの省エネ率にはできません。この比較は「同じ天候なら効果の方向が一致する」ことを確かめるためのものです。

近い気温の 2 日間を時間ごとに比較:1 日で 6.95% の省エネ

さらに外気温の推移が最も近い 2 日を選びました:設置前の 6/30(平均 31.5°C)と設置後の 7/4(平均 31.7°C)です。設置後の日のほうがわずかに暑いくらいで、10:00~22:00 の電力量を時間ごとに比較しました:

時刻6/30 外気温
(設置前)
7/4 外気温
(設置後)
6/30 電力量
(kWh)
7/4 電力量
(kWh)
増減
(kWh)
増減率
10:0033.5°C33.6°C3.833.56−0.27−7.0%
11:0033.9°C34.2°C3.933.35−0.58−14.8%
12:0034.0°C34.4°C4.013.28−0.73−18.2%
13:0034.4°C34.8°C3.943.30−0.64−16.2%
14:0033.9°C34.4°C3.553.21−0.34−9.6%
15:0034.1°C33.4°C3.833.23−0.60−15.7%
16:0033.4°C33.0°C4.003.63−0.37−9.3%
17:0033.2°C32.2°C4.073.64−0.43−10.6%
18:0031.8°C31.3°C3.913.51−0.40−10.2%
19:0031.8°C31.1°C3.093.74+0.65+21.0%
20:0031.4°C30.9°C2.603.42+0.82+31.5%
21:0031.3°C30.8°C2.162.16±0.00±0.0%
22:0031.3°C30.2°C1.661.45−0.21−12.7%
合計平均 31.5°C/31.7°C44.5841.48−3.10−6.95%

13 の時間帯のうち 10 で減少、21:00 は横ばい、19:00 と 20:00 の 2 時間帯は設置後にむしろ増加しました(+21.0%、+31.5%)。コンビニの 1 時間ごとの電力は客数・ドアの開閉回数・作業時間帯の影響で大きく変動します。不利なデータも削除せず、そのまま掲載しています。1 日の合計は 44.58 kWh から 41.48 kWh に下がり、6.95% の省エネでした。

年間効果に換算:節電・電気代・CO₂ 削減

今回の実測の 7%(近い気温の 2 日間)から 17%(14 日間の総電力量)を範囲として、年間効果を推定しました:

項目推定値計算方法
年間電力消費量約 13,127 kWh/年定格合計 6.00 kW × 力率 90% × 年間平均負荷率 30.8%(類似の気候環境を参考)× 経年劣化係数 0.901 × 年間運転 8,760 時間(24 時間 × 365 日)
年間節電量約 919~2,231 kWh/年年間電力消費量 × 省エネ率 7%~17%
年間の電気代削減約 NT$3,492~8,478/年年間節電量 × 業務用平均電気料金 NT$3.8/kWh
年間 CO₂ 削減約 0.44~1.06 t CO₂e/年年間節電量 × 2024 年の電力排出係数 0.474 kg CO₂e/kWh
投資回収約 1~2.3 年省エネ率 17% と 7% でそれぞれ試算

以上は今回の実測省エネ率による年換算の推定で、試験期間中に直接測定した年間データではありません。1 店舗に小型空調が 2 台だけなので金額は大きくありませんが、本当の価値はチェーン店舗での規模展開にあります。実際の効果は空調の運転時間・負荷・電気料金・設備価格・導入台数によって異なり、個別の試算が必要です。

この事例からわかること

小型で終日運転の空調でも、効果は見える。アパレル店舗の季節をまたぐ実測(夏季 12.2% の省エネ)と比べると、このコンビニは空調が小さく測定期間も短いものの、同じ天候条件で比べれば効果の方向は一致しています。

総電力量だけを見てはいけない。今回の 17% は見栄えがよいものの、設置後はたまたま涼しかった。私たちは天候の影響を除いた 7% をタイトルに置き、17% は上限と明記し、電力がむしろ増えた時間帯も示すことを選びました。これが私たちの「結果で価値を証明する」やり方です。試験方法を公開し、不利なデータも示し、「実測結果」と「推定値」をはっきり分けます。

よくある質問

コンビニの空調に省エネパネルを追加すると、実際どれくらい節電できますか?

本件では外気温の近い 2 日間を時間ごとに比較して 6.95% の省エネ。外気温帯ごとに比較すると、25~33°C の 9 区間すべてで設置後に電力量が減少しました。14 日間の総電力量は 17.05% 減りましたが、設置後の期間は平均外気温が約 1°C 低かったため、この数字には天候の影響が含まれ、上限とみなすべきです。

なぜ 17% をそのまま省エネ率にしないのですか?

設置前後の 2 期間で天候が違うからです。設置前 14 日間の平均外気温は 30.63°C、設置後は 29.57°C。外気温が低いほど空調はもともと電力を使わないため、総電力量の 17.05% の一部は天候によるものです。天候の影響を除いた 2 つの比較(温度帯ごと、近い気温の 2 日間)こそが、控えめで信頼できる効果です。

時間ごとの比較で 2 つの時間帯の電力がむしろ増えたのはなぜですか?

近い気温の 2 日間の時間ごとの比較では、19:00 と 20:00 は設置後のほうが電力が高く、21:00 は横ばいでした。コンビニの電力は客数・ドアの開閉回数・入荷・作業時間帯の影響を受け、1 時間ごとの変動が大きいのです。不利なデータも削除せずに示し、1 日合計の −6.95% をこの比較の結果としています。

年間節電量と回収期間は測定値ですか?

いいえ。年間節電 約 919~2,231 kWh、電気代 約 NT$3,492~8,478、回収 約 1~2.3 年は、いずれも今回の実測省エネ率 7~17% から推定した結果で、年間平均負荷率は類似の気候環境の値を参考にしています。実際の効果は運転時間・負荷・電気料金・設備価格・導入台数によって異なり、個別の試算が必要です。

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