FOSB vs FOUP Difference

FOSB と FOUP の違いは?出荷用ケースと搬送用ポッドの比較

FOUP はウェーハ工場の中で装置間のウェーハ搬送に使う「搬送用ポッド」、FOSB はウェーハを工場から工場へ運ぶ「出荷用ケース」です。どちらも前面に扉があり、300 mm ウェーハを 1 個に 25 枚入れるのが一般的ですが、一方は清浄度と自動化された受け渡しを、もう一方は輸送中の耐衝撃性を重視しています。本記事では FOSB と FOUP の違い、それぞれの SEMI 規格、FOSB の出荷前の梱包方法を 1 つの表にまとめます。

要点:FOSB と FOUP の違いは?

FOSB と FOUP の違いは「どこで使うか」です。FOUP はウェーハ工場内にとどまり、自動搬送システム(AMHS/OHT)と装置のロードポートを通じて受け渡しされ、装置のアームがウェーハを直接出し入れします。FOSB は工場間の輸送を担い、SEMI M31 に従ってシリコンウェーハのサプライヤーから IC 製造工場への出荷に使われ、受け取り後はウェーハを FOUP に移してからプロセスに入ります。そのため FOUP の設計の要点は清浄度・繰り返しの開閉・窒素パージ、FOSB の要点は耐衝撃性・耐振動性で、出荷前には袋をかけて密封します。

FOSB と FOUP の違いの比較表

FOSB と FOUP の比較(300 mm ウェーハ)
項目FOUPFOSB
正式名称Front Opening Unified PodFront Opening Shipping Box
よくある呼び名ウェーハ搬送用ポッドウェーハ出荷用ケース
用途ウェーハ工場内、プロセス装置の間工場間の輸送
プロセスに入るか入る。装置のアームがケースから直接ウェーハを出し入れする入らない。受け取り後に FOUP へ移す
組み合わせる設備AMHS/OHT、ストッカー、装置のロードポート受入検査、移し替え装置。一部の機種はロードポートで開扉可能
設計の要点清浄度、繰り返しの開閉、保護ガスの充填耐衝撃・耐振動、輸送中の保護
一般的な容量25 枚25 枚
主な SEMI 規格SEMI E47.1SEMI M31(450 mm は M80)
出荷前の処理工場から出ない袋をかけて密封、ラベル貼付、箱詰め

DEYly 帝亞智能が SEMI M31、Wikipedia:FOUP、The Elec をもとにまとめました。

FOUP とは?ウェーハ工場内の「搬送用ポッド」

FOUP は 1990 年代半ばに最初の 300 mm プロセス装置とともに登場しました。300 mm ウェーハは大きく重く、25 枚満載で約 7–9 kg になるため人手での搬送には向かず、FOUP は最初から自動化のために設計されています。底面には位置決め用のカップリングプレートと穴があり、装置のロードポートに正確に載せられ、天井搬送(OHT)などの自動搬送システムでつかむこともできます(Wikipedia:FOUP)。

FOUP は工場内で繰り返し蓋を開け、ウェーハを出し入れするため、内部を高い清浄度に保ち、外部からの汚染を防ぐ必要があります(The Elec)。新世代の FOUP はストッカーや装置側で保護ガスを充填することもでき、待機中のウェーハが酸素や湿気の影響を受けるのを減らします。

FOSB とは?工場間の「出荷用ケース」

SEMI M31 によれば、FOSB は 300 mm ウェーハをウェーハサプライヤーから顧客(通常は IC 製造工場)へ運び、輸送中のウェーハの品質を保つためのものです。ウェーハ製造の最終工程、受入検査、IC 工場内でウェーハを FOUP に移す際に使われます。FOSB は IC 製造プロセスには使われず、規格は自動化された方法でウェーハを FOSB から FOUP へ移すことを推奨しています(SEMI M31)。

トラック・貨物機・税関を経由するため、FOSB の設計の要点は耐衝撃性と耐振動性です(The Elec)。Entegris SB300 を例にすると、25 枚・ピッチ 10 mm、外殻は超高純度ポリカーボネート、空のケースは 4.6 kg、満載で 7.8 kg です(Entegris SB300 仕様書)。一部の FOSB はロードポート上で扉を自動開閉でき、手動でも開けられます(Miraial 300mm FOSB)。

もう 1 つ:FOBIT

SEMI M31 が挙げる移し替え先には、FOUP のほか FOBIT(front-opening box for interfactory transport、工場間搬送用ケース)とオープンカセットがあります。SEMI E119 が定めるピッチを縮めた搬送ケースは、約 13 枚用の FOUP の体積に 25 枚を収められ、IC 製造工場間の輸送コストを下げるために使われます(SEMI E119)。

ウェーハはどう FOSB から FOUP へ移るか?

  1. 出荷側でケースに収納

    出荷側で最終工程と検査を終えたウェーハを FOSB に収納します。

  2. 袋をかけて密封、ラベル貼付、箱詰め

    FOSB に袋をかけて密封し、ロットと数量を表示して箱詰めし、出荷します。

  3. 輸送

    陸送・空輸で顧客へ。FOSB と梱包が衝撃・振動・湿気を防ぎます。

  4. 受入検査

    顧客が開梱・開袋し、ロットを照合して受入検査を行います。

  5. FOUP へ移す

    清浄な環境でウェーハを FOSB から FOUP へ移し、その後プロセスと自動搬送システムに入ります。

FOSB は出荷前にどう梱包するか?

ドイツの cts 社の自動袋かけ装置を例にすると、FOSB にまず内袋をかけ、次に乾燥剤入りの外袋をかけ、封をしてから 1 つずつ試験ガスで密封性を検査します。報道によれば、この作業を人手で行うと繰り返しが多く単調で、ミスは避けがたいとのこと。この装置は月に 3,000–8,000 個の FOSB、約 7.5 万~20 万枚のウェーハを処理しています(Control Design)。

梱包材と仕様は工場ごとに異なり、アルミ防湿袋で真空シールするところもあれば、多層袋に乾燥剤を入れるところもありますが、共通点は袋かけ・シール・袋折り・ラベル貼付・ロット照合が、いずれも繰り返しが多く、しかもミスが許されない作業だということです。この段階をどう自動化できるかは「半導体内箱自動包装機」のウェーハケース(FOSB)機をご覧ください。

よくある質問

FOSB と FOUP の違いは何ですか?

用途が違います。FOUP(Front Opening Unified Pod)はウェーハ工場内で使い、AMHS/OHT と装置のロードポートと組み合わせてプロセス装置間でウェーハを搬送します。FOSB(Front Opening Shipping Box)は工場間でウェーハを運ぶもので、たとえばシリコンウェーハのサプライヤーから IC 製造工場への出荷に使われ、設計の要点は耐衝撃性と耐振動性で、IC のプロセスには入りません。

FOSB と FOUP は何の略ですか?

FOSB は Front Opening Shipping Box の略で、ウェーハ出荷用ケースとも呼ばれます。FOUP は Front Opening Unified Pod(Universal Pod とも)の略で、ウェーハ搬送用ポッドとも呼ばれます。

FOSB をそのまま装置に入れてプロセスに使えますか?

使えません。SEMI M31 は FOSB を IC 製造プロセスに使わないと明記しており、受け取り後は工場内でウェーハを FOUP に移すべきで、規格は自動化された移し替えを推奨しています。

FOSB 1 個にウェーハは何枚入りますか?

300 mm の標準的な FOSB は 25 枚が一般的で、たとえば Entegris SB300 は 25 枚・ピッチ 10 mm です。ほかにピッチを縮めた搬送ケース(SEMI E119)があり、約 13 枚用の FOUP の体積に 25 枚を収めて、工場間の輸送コストを下げています。

FOUP にはなぜ窒素を充填するのですか?

待機中のウェーハが酸素や湿気の影響を受けるのを減らすためです。FOUP はストッカーや装置側で保護ガスを充填でき、歩留まりの向上につながります。

FOSB は出荷前にどう梱包するか?

一般的には FOSB にまず内袋をかけ、次に乾燥剤入りの外袋をかけて密封し、最後に 1 つずつ密封性を検査して、ラベルを貼り箱詰めします。手作業の梱包は繰り返しが多くミスが起きやすいため、袋かけ・シール・検査を行える自動化装置がすでにあります。

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